外断熱
同じ断熱でも全く違う内断熱と外断熱の違い
日本と海外では断熱工法が違います
私たちが普段生活をしている建物には、断熱材というものが使われています。昔の日本の建物(古いお寺を思い出してください)は土壁と木の柱という、断熱効果がほとんど無い建物でした。
クーラーや扇風機といった冷房器具が無いため、夏を過ごしやすくするためにこのような造りになったのだと思います。
その反面冬はすきま風も入りやすく、とても寒かったので、囲炉裏を囲んで暖を取るといった生活でした。
現在の日本の住宅はそんな事はありませんよね。
それは住宅の壁と壁の間に断熱材という物を入れる事によって、冬は暖かい空気を逃さず、夏は暑さや熱気を遮ってくれて、過ごしやすい室内にするのに一役買っています。
そんな便利で快適な生活に欠かせない断熱材ですが、断熱材を施す工法が、日本と海外ではまったく違ってきています。
なぜ日本の建物の99%が内断熱なのか
1970年代にオイルショックがあり、全国的に省エネの流れが広まりました。省エネ法が制定され、この法律をもとに断熱基準がつくられ、その後住宅金融公庫の融資条件に組み込まれたことで、住宅の断熱化が普及していきました。
建物に断熱材が使われる事自体歴史が浅いのですが、日本では内断熱工法がずっと使われています。
内断熱工法はコンクリートマンションの場合、その名の通り壁の内側に断熱材を吹きつける工法なので、雨天でも作業ができ、施工も比較的簡単なのでずっと日本では利用されてきました。
しかし近年、内断熱工法で建てた建物に色々な不具合が起きてきました。
まずは外気と室内の温度の差から発生する結露の問題。
(結露の問題は次のページでご説明いたします。)
外断熱の建物よりも内断熱の建物のほうが、圧倒的に建物の寿命が短いという点。
このような問題が次第に浮き彫りになってきたのです。
なぜ問題点が浮き彫りとなりつつあるのに、外断熱の建物がはやらないのでしょうか?
それは上にも少し書きましたが、
「雨天でも作業ができて工期が短くすみ、施工が簡単であるという事」
「外断熱の建物を施工した例が少なく、技術者が少ない事」
といった施工業者主導の都合で、内断熱の建物が未だに建ち続けているのです。
海外のスタンダードは外断熱工法
日本では内断熱がずっと利用されているのに対して、ドイツ・北欧等の環境先進国では、いち早く外断熱工法が取り入れられてきました。
しかも現在、ドイツ・北欧等の環境先進国で建てられる建物のほとんどが外断熱工法なのです。
それらの国のコンクリートでできた建物の寿命は100年以上と言われています。
片や日本のコンクリートでできた建物の寿命は40年とも言われています。
この差は何処から来るのでしょうか?
木造の建物はこの例は当てはまりませんが、コンクリートの内断熱の建物の場合、壁部分はコンクリートがむき出しなので、夏冬の温度変化の影響を直接受け、コンクリートと鉄筋が膨張収縮を繰り返し、亀裂ができてしまいます。
その亀裂から雨・水が浸入し鉄筋を錆びさせるなどして躯体を劣化させていきます。
海外のコンクリートでできた建物よりも圧倒的に建物の寿命が短いのは、このような理由からです。
また、ドイツや北欧の建物では、結露が出る事はほとんどありません。
結露が出る建物は、欠陥建物として扱われる事もあります。
元々はドイツや北欧にも内断熱の建物もあったのですが、エネルギー効率が悪い事や、結露が出るといった事が問題になり、次第に使われなくなりました。


